INFORMATION

2025.04.07

スタッフブログ

英検®2級で間違えやすい文法TOP5

今回は、英検2級を受験される皆さんに向けて、頻出する文法ミスとその対策のご紹介です。
英検2級は、高校卒業程度の英語力が問われる試験です。
そのため、文法力は合否を大きく左右する要素の一つです。

「文法は苦手…」と感じている方もいるかもしれません。
この記事では、特に英検2級の試験で頻出する文法ミスを5つ厳選し、解説していきます。

第1位:複雑な主語における動詞の一致

英文法の基本的なルールです。
ただ、主語が長く複雑になると、動詞の形を間違えてしまうことがあります。
特に、関係代名詞や前置詞句が主語に含まれる場合に注意が必要です。

間違った例:

  • The number of students who are interested in environmental issues are increasing. (環境問題に興味を持っている学生の数は増えています。)

正しい例:

  • The number of students who are interested in environmental issues is increasing.

解説:

この文の主語は「The number of students」であり、単数扱いです。
ですので、関係代名詞「who are interested in environmental issues」は、「students」を修飾しているだけで、主語の核ではありません。
なので、動詞は単数形の「is」を用いるのが正解です。

克服法:

複雑な主語を含む文では、どの語が主語なのかを意識的に見抜く練習をしましょう。
特に前置詞句や関係代名詞節は、主語を修飾する役割を持つことが多いです
これらに惑わされずに主語の本質を見抜くことが大切です。

第2位:時制の一致と完了形の正確な理解

過去完了形や未来完了形など、より複雑な時制の理解と使い分けが問われます。
さらに、間接話法における時制の一致も重要なポイントです。

間違った例:

  • She said that she will go to the party. (彼女はパーティーに行くと言いました。)

正しい例:

  • She said that she would go to the party.

解説:

この文は間接話法で主節の動詞「said」が過去形です。
そのため、従属節の動詞も過去形または過去未来形にする必要があります。

間違った例:

  • By the time I arrived at the station, the train already left. (私が駅に着いた時までに、電車はすでに出発していました。)

正しい例:

  • By the time I arrived at the station, the train had already left.

解説:

「私が駅に着いた」という過去の時点よりも前に「電車が出発して」完了しています。
そのため、過去完了形「had left」を使うのが正解です。

克服法:

各時制がどのような状況を表すのかを理解し、例文を通して使い方を習得しましょう。
特に、過去完了形は「過去の過去」を表し、未来完了形は「未来のある時点までに完了する」こと表します。
間接話法における時制の一致のルールも整理しておきましょう。

第3位:可算名詞と不可算名詞、それらに伴う数量詞の適切な使用

英検2級では、より多くの種類の可算名詞と不可算名詞が登場します。
そのためそれらに対応する数量詞の使い分けも重要になります。

よくある間違い①

間違った例:

  • There are many equipment in the laboratory. (その研究室には多くの設備があります。)

正しい例:

  • There is much equipment in the laboratory.

解説:

「equipment」は不可算名詞であり、複数形にはなりません。
また、不可算名詞に使う数量詞は「many」ではなく「much」が適切です。
そのほか、「furniture」「luggage」「advice」なども同様の扱いです。

よくある間違い②

間違った例:

  • Could you give me some informations about the hotel? (そのホテルについていくつか情報をいただけますか?)

正しい例:

  • Could you give me some information about the hotel?

解説:

「information」は不可算名詞です
そのため、複数形の「informations」とはなりません。
数を表す場合は、「a piece of information」のように表現します。

克服法:

様々な名詞が可算名詞なのか不可算名詞なのかを意識して学習し、それぞれの名詞に合った数量詞(many/much, few/little, a number of/an amount of など)を正確に使えるようにしましょう。
特に、抽象名詞や物質名詞は不可算名詞であることが多いので注意が必要です。

第4位:関係代名詞と関係副詞の正しい選択

英検2級では、関係代名詞(who, which, that)と関係副詞(where, when, why, how)を文脈に合わせて適切に使い分ける能力が問われます。

よくある間違い①

間違った例:

  • This is the restaurant which I often eat lunch. (ここは私がよく昼食を食べるレストランです。)

正しい例:

  • This is the restaurant where I often eat lunch.

解説:

先行詞が「restaurant」(場所)なので、関係代名詞の「which」を使うことも文法的には間違いではありません。
しかし、この文では「私がよく昼食を食べる場所」という意味合いを表したいので、関係副詞の「where」を使うのがより適切です。

関係副詞の「where」は、「in which」「at which」「on which」などの前置詞と関係代名詞の組み合わせと同じ働きをします。
この例文の場合、「I often eat lunch in the restaurant」と言い換えることができるため、「in which」を省略して「where」を使うのが自然なのです。

もし「which」を使う場合は、「This is the restaurant which my brother owns. (これは私の兄が所有しているレストランです。)」のように、レストラン自体が関係詞節の中の動詞の目的語や主語になる場合に適しています。

よくある間違い②

間違った例:

  • I remember the day which I first met her. (彼女に初めて会った日を覚えています。)

正しい例:

  • I remember the day when I first met her.

解説:

先行詞が「the day」(時)なので、関係代名詞の「which」ではなく、関係副詞の「when」を使うのが適切です。「when」は時を表す名詞を修飾し、「~する時」という意味になります。

克服法:

先行詞が「人」の場合は「who/whom/whose」、「物・事」の場合は「which/whose」、「場所」の場合は「where」、「時」の場合は「when」、「理由」の場合は「why」、「方法」の場合は「how」という基本的なルールを理解し、例文を通してそれぞれの使い方を習得しましょう。特に、場所や時を表す先行詞の場合、関係代名詞と関係副詞のどちらを使うべきか迷うことが多いので、文脈をしっかりと理解することが重要です。関係副詞は、関係詞節の中で場所や時を表す副詞的な役割を果たすという点を意識すると、より理解が深まります。

第5位:動詞の語法(to不定詞、動名詞、分詞)

動詞を名詞や形容詞のように使うための形であるto不定詞、動名詞、分詞の使い分けは、英検2級でも頻出の文法項目です。

間違った例:

  • I enjoy to play tennis on weekends. (週末にテニスをすることを楽しんでいます。)

正しい例:

  • I enjoy playing tennis on weekends.

解説:

「enjoy」は、目的語として動名詞(~ing形)を取る動詞です。したがって、「to play」ではなく「playing」を使うのが正解です。

間違った例:

  • She was surprised to see me waiting for her. (彼女は私が彼女を待っているのを見て驚きました。)

正しい例:

  • She was surprised to see me waiting for her.

解説:

「be surprised」は、原因や理由を示す場合にto不定詞を使うのが一般的です。この文脈では、「私を待っているのを見たこと」が驚いた原因なので、「to see」が適切です。

克服法:

どの動詞がto不定詞を目的語に取るのか、動名詞を目的語に取るのかを整理して覚えましょう。また、分詞(現在分詞と過去分詞)がどのような役割を果たすのか(形容詞的な用法など)も理解することが重要です。多くの例文に触れ、それぞれの形が文中でどのように機能しているかを確認しましょう。

まとめ

今回は、英検2級で頻出する文法ミスTOP5とその対策について解説しました。

  1. 複雑な主語における動詞の一致: 文の核となる主語を見抜く練習をしましょう。
  2. 時制の一致と完了形の正確な理解: 各時制の意味合いと使い方を習得しましょう。
  3. 可算名詞と不可算名詞、そしてそれらに伴う数量詞の適切な使用: 名詞の種類と対応する数量詞を覚えましょう。
  4. 関係代名詞と関係副詞の正しい選択: 先行詞の種類に応じて適切な関係詞を選べるようにしましょう。
  5. 動詞の語法: to不定詞、動名詞、分詞の使い分けをマスターしましょう。

英検の文法問題は穴埋めなので、なんとなくの知識でも解けることはあります。
ですが、そういったうろ覚えのものでは大学入試に通用しません。
バランスよくインプットとアウトプットを行い、定着させましょう。