推薦入試の小論文、本番でどう書く?——試験時間内に仕上げる手順とコツ
試験開始の合図。目の前には、課題文と白紙の解答用紙。制限時間は60分、あるいは90分。
推薦入試(総合型選抜・学校推薦型選抜)の小論文本番で、多くの受験生が「何から手をつければいいか分からないまま、時間だけが過ぎていく」という状態に陥ります。
小論文の書き方には、本番で力を出し切るための「手順」があります。
いきなり書き始めるのではなく、正しい順番で進めることが、時間内に仕上げる鍵です。
今日は、試験本番での小論文の書き方を「読む→組み立てる→書く」の3段階で整理し、あわせてやってはいけない失敗もお伝えします。
大前提:いきなり書き始めない
本番でいちばんやってはいけないのが、課題文を読んですぐ、解答用紙に書き始めることです。
書きながら考えると、途中で論理が破綻したり、結論が迷子になったりします。消して書き直す時間もかかり、かえって遅くなる。小論文の書き方の鉄則は、書く前に「何を書くか」を決めきることです。時間配分でいえば、試験時間の3〜4割は「読む・考える・構成する」に使い、実際に書くのは残りの6〜7割。この配分を意識するだけで、本番の安定感がまるで変わります。
手順1:課題文を「問いに沿って」読む
まず、課題文と設問を正確に読みます。ここで最も大切なのは、「何を問われているか」を取り違えないことです。「筆者の主張をまとめたうえで、あなたの意見を述べよ」なのか、「この問題の解決策を提案せよ」なのか。問いの種類によって、書くべきことが変わります。
課題文には線を引きながら読み、筆者の主張と根拠をつかみます。設問に「〜字以内」とあれば、その字数も最初に確認します。ここを丁寧にやることが、後の「的外れな答案」を防ぎます。
手順2:書く前に「骨組み」を決める
読んだら、いきなり書かず、まず答案の骨組みをメモします。小論文の基本構成は「序論・本論・結論」です。
- 序論:問いに対する自分の立場・主張を示す
- 本論:その主張を支える理由と具体例(1〜2つ)
- 結論:主張を再確認してまとめる
この骨組みを、キーワードレベルで問題用紙の余白にメモします。「序論:賛成/本論:理由A・具体例/本論:理由B/結論」といった具合です。この設計図があれば、書いている途中で迷いません。骨組みづくりは、自分が何を書けるか分からず手が止まる人にとって特に重要です(「書けない」原因が分からない人は「小論文が書けない高3生へ」も参考にしてください)。
手順3:骨組みに沿って一気に書く
骨組みが決まったら、それに沿って一気に書きます。設計図があるので、あとは各パートを文章にしていくだけです。
書くときのコツは、一文を短く、主張と根拠を明確にすること。凝った表現や難しい言葉は必要ありません。「私は〜と考える。なぜなら〜だからだ。たとえば〜」と、論理が伝わる素直な文を積み重ねます。字数は、指定の8割以上を目安に。少なすぎると内容不足と見なされます。
本番でやってはいけない失敗
- 課題文の丸写し
筆者の主張をそのまま書き写しても、あなたの考えにはなりません。要約は自分の言葉で。 - 問いに答えていない
立派なことを書いても、設問とずれていれば評価されません。書き終えたら「問いに答えているか」を必ず見直します。 - 時間切れで結論が書けない
結論のない小論文は大きく減点されます。時間配分を守り、結論まで必ず書き切ります。 - 見直しをしない
最後の数分は誤字・脱字と、論理のつながりの確認に使います。
まとめ:小論文の書き方は「読む→組み立てる→書く」
- いきなり書かない。試験時間の3〜4割を「読む・考える・構成する」に使う
- 手順1:設問で「何を問われているか」を正確につかむ
- 手順2:序論・本論・結論の骨組みをキーワードでメモする
- 手順3:骨組みに沿って、短い文で論理を明確に書く
- 課題文の丸写し・問いのずれ・時間切れ・見直し不足に注意
推薦入試の小論文は、才能や難しい知識で書くものではありません。正しい手順を踏めば、誰でも時間内に、論理の通った答案を書けます。本番でこの3段階を思い出せるよう、練習の段階から同じ手順で書く癖をつけておいてください。
なお、小論文は「書く→添削を受ける→書き直す」を繰り返すことで力がつきます。独学では、自分の答案のどこが弱いかに気づきにくいのが難しいところです。AIC推薦アカデミーの短期集中講座(小論文講座・書類作成講座)では、小論文の書き方をレクチャー形式で効率的に学べます。9月開講済みですが、途中からの参加も可能で、それまでの回は授業動画で受講できます。オンラインで全国から受講できますので、11月以降に試験があり小論文対策を進めたい方はご相談ください。
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