英検®準1級ライティング(要約問題)のコツ——2級より難しくなる3つの理由
英検®準1級のライティングにも、2024年度のリニューアルで要約問題が加わりました。与えられた英文を60〜70語で要約する問題です。
2級で要約を経験した人でも、準1級の要約では手が止まりがちです。同じ「要約」でも、準1級は明らかに難度が上がるからです。今回は、まず「2級より難しくなる3つの理由」を押さえたうえで、準1級の要約を攻略する手順と注意点をお伝えします(要約の基本的な考え方は「英検®2級ライティング(要約問題)のコツ」で解説しています。まずこちらを読むと理解が早いです)。
準1級の要約が「2級より難しくなる」3つの理由
理由1:本文が抽象的で長くなる。
2級の要約本文が身近な話題中心なのに対し、準1級は社会的・抽象的なテーマ(公共政策、科学技術、環境など)の論説文になります。内容そのものの理解に、まず一段の読解力が必要です。
理由2:語数が増える(60〜70語)。
2級の45〜55語に対し、準1級は60〜70語。一見「長く書けて楽」に思えますが、逆です。長い分、要点を適切に取捨選択し、複数の論点を整理してまとめる構成力が求められます。
理由3:言い換えのレベルが上がる。
抽象的な語彙を、別の抽象的な語彙で正確に言い換える力が必要です。2級のような平易な言い換えでは対応しきれず、準1級相当の語彙の引き出しが問われます。
この3点を踏まえて、手順を見ていきましょう。
準1級の要約手順
基本の3ステップ(要点をつかむ→選ぶ→自分の言葉でつなぐ)は2級と同じですが、準1級では各ステップの精度を上げる必要があります。
ステップ1:論の構造を正確につかむ。
準1級の論説文は、「導入→賛成側の論拠→反対側の懸念」といった構造を持つことが多くあります。まず、本文全体が何をめぐる議論なのか、そしてどんな立場・観点が示されているのかを正確に把握します。抽象的な文章ほど、この構造把握が要約の成否を分けます。
ステップ2:論点ごとに要点を1つずつ抜き出す。
各パートの中心的な主張を、具体例や補足を削って取り出します。準1級では論点が複数あるため、「賛成側の要点」「反対側の要点」のように、対立や並列の関係を意識して選ぶと、後でまとめやすくなります。
ステップ3:抽象語彙で言い換え、論理関係を示してつなぐ。
選んだ要点を、本文と異なる語彙で言い換えながら60〜70語でまとめます。準1級では、However(対比)、Meanwhile(並列)、As a result(因果)といった論理関係を示す表現を的確に使い、議論の構造が伝わる要約にすることが高評価につながります。
準1級ならではの注意点
2級の要約の注意点(抜き書きしない・具体例を書かない・自分の意見を入れない・語数を守る)は、準1級でもそのまま当てはまります。加えて、準1級で特に気をつけたい点を挙げます。
論点を落とさない。
準1級の本文は論点が複数あるため、一部だけを詳しく書いて他を落とすと、要約として不完全になります。それぞれの論点を、バランスよく1〜2文で触れることが大切です。
抽象語の言い換えで意味をずらさない。
難しい語を無理に言い換えようとして、元の意味とずれてしまうミスが起きがちです。正確に言い換えられない語は、無理せず本文の語を使う判断も必要です。意味の正確さが、語彙の高度さより優先されます。
言い換えに必要な語彙・表現の土台は、文法や語法の正確さと切り離せません。あわせて「英検®準1級ライティング(意見論述)で減点される書き方TOP5」で、準1級で求められる表現レベルも確認しておくとよいでしょう。
まとめ:準1級の要約は「構造把握」と「正確な言い換え」
- 準1級の要約が難しい理由:①本文が抽象的で長い ②語数が多い(60〜70語)③言い換えのレベルが高い
- 手順は2級と同じ3ステップだが、各段階の精度を上げる
- 論点を落とさず、対立・並列・因果の論理関係を示してまとめる
- 抽象語の言い換えは、高度さより意味の正確さを優先する
準1級の要約は、読解力・構成力・語彙力が同時に問われる総合問題です。だからこそ、コツを押さえて練習を重ねた人が、確実に差をつけられます。
英検®準1級は、難関大学の総合型選抜・学校推薦型選抜で出願資格や得点換算の対象になることが多い級です(活用法は「推薦入試のための英検®は『いつまでに・何級』?」を参照)。AIC推薦アカデミーの英語資格対策講座(英検®準2級・2級・準1級)は、要約・意見論述の添削を含め、オンラインで全国から受講できます。準1級の対策をお考えの方はお気軽にご相談ください。
▼お問い合わせ・ご相談はこちら