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2026.07.27

スタッフブログ

評定が低くても総合型選抜なら戦える?——夏からの「逆転」に必要な3つの条件

この時期、評定平均や模試の判定を理由に、一度は推薦を諦めかけた生徒からの相談が届きます。

「学校の先生に、この評定だと推薦は厳しいと言われました」 「模試はずっとE判定です。それでも総合型選抜なら可能性はありますか?」

答えから言います。可能性はあります。ただし、「評定が低くても戦える」と「誰でも逆転できる」は別の話です。

春の記事で、総合型選抜が逆転合格を狙いやすい入試である理由をお伝えしました(「総合型選抜で逆転合格は可能?」)。あの記事は「なぜ可能か」の話でした。今回はその続き、夏という残り時間で、逆転を現実にできる人とできない人は何が違うのか——条件の話をします。

前提の再確認:評定と判定は、総合型選抜では「別の土俵」の数字

まず、春の記事の要点を一段だけおさらいします。

総合型選抜には、出願条件としての評定基準を設けていない大学・学部が数多くあります。また模試の判定は一般入試の学力試験を前提にした予測なので、書類・小論文・面接で評価される総合型選抜の合否とは、そもそも測っているものが違います。E判定という数字は、総合型選抜の土俵では「あなたの評価」ではないのです。

ここまでは春にお伝えした通り。問題は、ここから先です。評定と判定のハンデが消える代わりに、総合型選抜では別のものが問われます。夏からの逆転は、その「別のもの」を残り時間で用意できるかどうかにかかっています。

条件1:「学力の代わりに何で勝負するか」が言えること

総合型選抜は学力試験がない分、あなたという人間の中身——経験、問い、志望理由の一貫性——が選考材料のすべてになります。

逆転できる人は、ここで出せる札を持っています。と言っても、全国大会の実績や華々しい活動である必要はありません。実際、当アカデミーから立命館大学スポーツ健康科学部に合格した先輩も、評定が突出していたわけでも、模試の成績が良かったわけでもありませんでした。武器になったのは、コツコツ続けてきた部活動の経験と、そこから一緒に掘り起こした将来の目標です。

一方で、逆転が難しいのは「実績がない人」ではなく、「自分の札がどれか、まだ探し始めてもいない人」です。経験の棚卸しと掘り下げには時間がかかります。夏に始めるなら、この作業を最優先に置けるかが最初の分かれ目です(掘り下げ方の考え方は「志望理由が思いつかない」をご覧ください)。

条件2:「評定不問の大学」を感情ではなく要項で探せること

「評定が低くても総合型なら大丈夫」という言葉を、そのまま鵜呑みにしてはいけません。総合型選抜でも評定や英語資格の基準を設けている大学はありますし、基準がなくても調査書は提出書類として審査側の手元に渡ります。

夏からの逆転で最初にやるべき実務は、志望校の募集要項を開いて、出願資格を自分の目で確認することです。評定基準の有無、英語資格の要否、提出書類の種類。ここを確認せずに「総合型なら行ける」と思い込んで夏を過ごし、9月の要項発表で出願できないと判明する——毎年必ず起きる悲劇です。

厳しい言い方になりますが、この確認を後回しにする人は、逆転に必要な「現実を直視する力」の時点でつまずいています。逆転とは、現実から目を逸らすことではなく、現実の中に残っている道を正確に見つけることです。

条件3:残り時間の「使い方」を人に見てもらえること

3つ目の条件は、意外に思われるかもしれません。

評定や判定のハンデを抱えて夏から逆転を狙う人には、共通の危険があります。焦りから、独りで抱え込むことです。書類を誰にも見せずに書き続ける、志望校選びを検索だけで済ませる、間に合うかどうかの判断を自分の楽観だけでする——時間がない人ほど、他人に見せて修正を受ける工程を「時間の無駄」と感じて飛ばしがちです。

しかし実際は逆で、残り時間が短いほど、独学の遠回りが致命傷になります。志望理由書の弱点は自分では見えません(よくある失敗は「残念な志望理由書3つのパターン」の通りです)。第三者の目が入るサイクルを夏のうちに作れるか——これが3つ目の、そして実務上いちばん結果を分ける条件です。

「間に合うか」の答えは、あなたの現在地で変わる

3つの条件を並べましたが、最後に正直な話をします。

評定や判定がどうであれ、夏から逆転できるかどうかの一般論的な答えはありません。狙う方式が総合型(9月〜10月頭出願)か学校推薦型(11月出願)か、経験の棚卸しがどこまで進んでいるか、志望校の要項が何を求めているか——「間に合うか」は、この掛け算で人ごとに変わるからです。残り時間ごとの動き方は「夏から始める人へ」で詳しく書きましたが、最終的な見立てには個別の現在地の確認が要ります。

AIC推薦アカデミーの夏の相談では、まさにその見立てから始めます。評定・判定・志望校・今ある経験を伺ったうえで、逆転の余地がどこにあるか、何から手を付けるべきかを一緒に整理します。7月開講の「夏からコース」は8月からの途中参加も可能です(9月〜10月の出願を目指す場合は、残り期間で受けられる授業回数が限られるため、現状を伺ったうえでのご相談になります)。

まとめ:逆転の可否は、評定ではなく「これからの動き方」で決まる

  • 評定・模試判定と総合型選抜の評価は別の土俵。ハンデは思っているより小さい
  • 条件1:学力の代わりに出す「自分の札」を、夏の最初に探し始めること
  • 条件2:「評定不問」を思い込みではなく募集要項で確認すること
  • 条件3:残り時間が短いほど、独りで抱え込まず第三者の目を入れること

「この評定では無理」と過去の数字で諦めるのも、「総合型なら何とかなる」と根拠なく楽観するのも、どちらも現実を見ていない点では同じです。逆転する人は、その中間——現実を確認したうえで、残っている道を全力で走る人です。あなたの現在地に道が残っているかどうか、まずは一度、確かめに来てください。

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